センターの図形でつまずかないために

「……を証明せよ」「……を求めよ」そう問いかけられてすぐ答えが出れば苦労はない。それは易しい問題だ。図形はつねに人を困らせる。ぼく自身いつも「こんなはずでは……」と頭をかきむしる。しかしだんだん図形のコツが分かってきた。
図形の問題は「答え」が書いてある扉を開ける前に、かならず扉の鍵を見つけなければいけない。そしてその鍵は草むらに落ちているとか、木の枝に引っかかっているとか、幹の洞の中に隠してあるとか、とにかく答えという扉ばかり見ていると目に入らないものなのだ。誰にでも見つかるなら隠してあるとは言わない。
だから答えの扉をがたがたさせないで、そのまわりを歩いてみればいい。問題でいうとこうだ。まず問題文を少し読む。全部読んでもかまわないが、全部図にかいてはいけない。極端に言えば1本直線を書くごとに気づいたことはないか確かめたりメモする。答えと直接関係ないと思うことでも気づいたことの方がずっと重要だ。

よくあるのは図形を全部かいてから考える人だ。ひどい人になると⑴をやっているのに⑶までの線を引いてしまう。これでは図形が複雑になって解けない。鍵はどんどん隠されてしまう。

さてそれでも見つからなければ、点の意味を考える。点はたいてい直線と直線の交点、直線と円の交点である。つまり2つの意味を持っている。これこれしかじかの直線の上にあって、しかもこれこれしかじかの円の上にある、という風に。これは書いたことが分かっているのか自分に再確認する作業だ。

ともかく図形はなるべくシンプルに、たまには円の問題なのに円を描かないぐらいの気持ちで。円は円周上のすべての点が問題なのではない。直線と円の交点とか、接点だけが問題なことのほうが多い。円を数本の半径で代用させることだってできる。書くことで認識したと過信しないようにしよう。